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- ルーミートとは

共役リノール酸という成分をご存知でしょうか。体脂肪燃焼効果と筋肉増強効果が注目され、サプリメントにもなっているこの成分。すべての食品の中でNo.1の含有率を誇る。それこそが、カンガルーの肉、ルーミート!忙しいこの時代を上手に生き抜くために。おいしくカラダを燃やしませんか。食べなきゃソンなお肉、解禁です。


オーストラリアでは、カンガルーのことを、「ルー」とも呼んでいます。私たちバセルが日本に輸入してくる際に「ルーミート」と名付け、その名前が広がりました。日本では、ルーミートは食肉として、それほどなじみ深いものではありませんが、オーストラリア国内では、驚くほど広く一般に親しまれています。一流レストランはもちろんのこと、食肉売り場でも販売されています。南オーストラリアでは、ルーミート専門店まであるほど。またカンガルー肉専用のレシピブックも多数販売されています。そしてオーストラリア政府も食材と推奨しています。
ヨーロッパでも、ドイツ、スイス、スエーデンなどを中心に需要が増えており、現在ではヨーロッパへのルーミート輸出量は約5000トン以上にも及んでいます。フランスでも輸入が開始され、多くの人々の注目を浴び始めています。ルーミートの愛食家は 世界中で増えており、日本でも日常的に食卓に並ぶ日もそう遠くはないはずです。

ルーミートが人気なのは、低脂肪、高タンパク、低コレステロールだから、という理由だけではありません。今、世界の先進国では、純天然ミート(ゲームミート)に熱い視線が注がれています。ルーミートは飼育肉ではなく、オーストラリアの大自然で育った野生カンガルーを捕獲し、近代的な専門工場で精肉されています。そのため、添加物や抗生物質に汚染されていない、体にやさしい健康食肉だということが、広く支持される理由のひとつでもあるのです。
また、オーストラリアでは、食肉の衛生管理について世界で最も厳しい基準を設けていることでも知られています。ルーミートを製造している有数のパッカーの 精製工場では、1週間に1回、必ず州の担当官3人の訪問を受け、精製の工程をはじめ衛生管理状態を厳しくチェックされています。衛生的かつ高品質を保ち、消費者が安心して食べられる食材を提供できるように制度化されているのです。

ただルーミートが、健康食肉だからといって広く浸透するわけではありません。それはルーミートがおいしいからです。
お肉の味にクセがなく、さまざまな香辛料や調味料になじみやすいうえ、さっぱりとした食感。そして赤身の肉でありながら、とてもやわらかい、それがルーミートです。
オーストラリアのホテルやレストランでは、「ルーミートマリネと野菜のコンビネーション」がとてもポピュラー。さまざまな料理法があり、ふだんの食生活に取り入れやすい食材です。ぜひレシピのページを参照に、ルーミート料理にチャレンジしてみてください。
生活習慣病といわれる糖尿病や高血圧、心臓病、そしてアトピーやぜんそく等のアレルギー体質の方におすすめです。またダイエットやメタボリックシンドロームを気にされている方、そしてアスリートの方に推奨します。


右記の成分分析表から、ルーミートは食肉の中では、とても特異な存在といえます。高タンパクという栄養価に対して、脂質は1パーセント未満。さらに低カロリー、低コレステロールで、まさに夢のような健康食肉です。
実際、メルボルン大学で、生活習慣病の患者を対象に、オーストラリアの先住民の伝統的なルーミート中心の食生活に切りかえたところ、体重やコレステロール値の減少など、大きな効果が実証されました。オーストラリアの国立心臓病財団では、食生活改善のための推奨食材として、ルーミートを認定しています。
カンガルー肉 | 牛肉 (サーロイン) |
豚肉 (ばら) |
鶏肉 (もも) |
|
---|---|---|---|---|
水分 (%) |
74.2 | 57 | 51.5 | 67.1 |
タンパク質 (%) |
23.6 | 18.4 | 14.5 | 17.3 |
脂質 (%) |
0.9 | 23.3 | 33 | 14.6 |
繊維 (%) |
0 | 0 | 0 | 0 |
灰分 (%) |
1.1 | 0.9 | 0.8 | 0.9 |
エネルギー (Cal) |
110 | 290 | 360 | 206 |
コレステロール (mg) |
54 | 77 | 84 | 73 |
- ※カンガルー肉の成分分析は日本食品分析センターによる試験結果 、その他のものは三訂補日本食品標準表のデータを掲載しています。また、エネルギーは100グラムあたりの値になっています。
カンガルー肉 | 牛肉 | 豚肉 | 鶏肉 | 羊肉 | |
---|---|---|---|---|---|
飽和脂肪酸(%) | 28 | 40 | 33 | 40 | 40 |
単価不飽和脂肪酸(%) | 19 | 42 | 34 | 24 | 40 |
多価不飽和脂肪酸(%) | 38 | 9 | 25 | 36 | 10 |
リノール酸(%) | 25 | 4 | 18 | 15 | 5 |
アラキドン酸(%) | 9 | 1 | 4 | 4 | 1 |
- ※数値は脂肪酸100%に対してです。
- ※論文名:THE ANALYSIS OF POLYUNSATURATED FATTY ACIDS IN MEAT BY CAPILARA GAS LIQUID CHROMATO GRAPHY(キャピラリーガス液体クロマトグラフィーによる肉中の多価不飽和脂肪酸の分析)
- ※著者:ANDREW J. SINCLAIR , WILLIAM J. SLATTERY AND KERIN O’DEA(アンドリュー・シンクレア、ウィリアム・スレイテリティー、ケレン・オディア)
- ※研究機関:Department of Agriculture, Veterinary Research Institute, Melbourne and Baker Medical Research Institute, Melbourne(オーストラリア農業省、メルボルン獣医研究所、メルボルン、ベーカー医学研究所)
ルーミートは、糖尿病や高血圧などの成人病を患っている方、医師に食事制限をされている方、きちんと食事をしながらダイエットしたい方、スリムな体を保ちつつ筋力アップのトレーニングを積みたい方に、最適の食材なのです。
これまでご紹介した通り、ルーミートは低脂肪、高蛋白、低コレステロールという特徴を持っています。しかし、ルーミートの脂肪にはさらに隠された秘密がありました。
ルーミートの脂肪含有量はもともと非常に低い(部位に関わらず1~2%)のですが、その少ない脂肪の40%が多価不飽和脂肪酸で構成されています。これまで のオーストラリアの専門機関による研究ではルーミートに含まれている多価不飽和脂肪酸がルーミート中心の食生活を実践している人々の生活習慣病(高血圧、心臓病、脳梗塞等)を予防する働きがのあることが証明されています。つまり、低脂肪、高多価不飽和脂肪酸、低コレステロール、高蛋白の組み合わせがルーミートダイエットを成功させ、トータルな形で生活習慣病を予防しています。

医学博士・管理栄養士
井上正子先生

動物性脂肪の取り過ぎとカロリー過多は、心臓病の原因になる「高脂血症」を招きます。カンガルー肉は、食肉の中で最も低脂肪・低コレステロール・低カロリー、しかも野生肉ですから筋肉の発達による良質たんぱくと十分なヘム鉄分が期待できます。お肉が大好きだけど太り過ぎが心配、また、やせ気味だからもっとお肉をとりたい、という若い方にこそお勧めしたい食材ですね。
(※ヘム鉄分=健康な血液をつくる要素となる鉄分)